イデ・アイデア雑記ブログ 
  記事の上部テキストです 丈夫じゃないけど、、

2014年07月11日

第73回 東京矯正歯科学会 参加

おはようございます 台風一過の武蔵新城はとてもむしむししています。

今月のイデアは7月ー七夕ー星 というつながりでDSC05641.JPG

星を特集と言うことでDSC05647.JPG
ユニセフのツリー用かざりを壁にかけてあったりDSC05646.JPG
星型のメモスタンドがなぜかモビールになっていたりDSC05642.JPG
スターウォーズのおもちゃが出ていたりDSC05649.JPG
この大型本はDSC05648.JPG
写真集だったりDSC05651.JPG
その他、今月の本としてはDSC05650.JPG
星新一先生の文庫や、原作のコミック化作品も出しています。読み比べてみると文字のシンプルさ、奥深さももちろん良いのですが、逆に世界を広げて描かれたコミック作品のよさも感じました。

で、七夕は雨でしたね。


えーっと。。。

タイトルは学会のことでしたっけ

 そう、昨日は台風の接近も心配されていましたが、幸い昼の間は問題がありませんでした。
 有楽町の朝日ホールで開催された第73回 東京矯正歯科学会 学術大会にはイデアの衛生士2名と共に朝一番から参加してまいりました。

 昨年までは学会プール金の消化のため、大会参加費用が抑えられていたのですが今年からはそれなりの参加費となった影響がはっきりと表れ、参加者は減っていたように感じます。残念なことですが現実的ですね。当院としてもスタッフの参加は悩むところもあったのですが、勉強できる機会は「いつでも、どこにでもある」はずですが、やはり「大きなきっかけ」も必要かと思い、例年通り参加してもらいました。

 最初のセッションは「アンカースクリュー」に関するセッション、大坪 邦彦先生が座長です。大坪先生は私が学生だったときの実習班のライターの先生と仲良しで、隣の班のライターをされておりましたので近しい先生と感じています。

 次のセッションはボタンプルの話や歯の動きのシミュレーションの話などで、機械的解析に関連したセッションで座長は渡辺和也先生でした。
 同級生の簡野先生の埋伏歯牽引の症例発表もありました。埋伏歯の牽引の際、アーチワイヤーから直接パワーチェーンを引くと歯肉にあたりが強かったり、牽引方向の制限があるものです。私はワイヤーの屈曲挙動がはっきりしているステンレスのワイヤーをオギジアリーワイヤーとして選択しています。歯肉との距離調整が確実に行なえることが利点と感じているのですが、超弾性ワイヤーも今は屈曲できるものなので、今回の発表では上手に調整をして利用していました。次の機会が合った場合には、両者のワイヤーの比較検討も行なってみたいところです。

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 そして、学会からの情報として先日保険導入された歯科矯正用アンカースクリューに関する注意点説明がありました。私が外科矯正に保険を導入しない理由のひとつが、アンカースクリューが導入されていないということなのですが、その状況が変わってきましたので将来は導入を検討します。
 
 外科矯正や口蓋裂の治療計画を立てる場合、骨格的変化も予測に含めた歯の移動シミュレーションを性格に行なうと、単に歯と歯を押しひきするだけのメカにクスではどうしてもかなえられない移動様相が立案される場合があります。もちろん、絵に描いた餅ではいけませんので、治療期間も考慮して現実的な治療方針を選択することが実際ではありますが、アンカースクリューを使用することで治療期間短縮のみならず、顎骨移動様相ならびに手術術式の単純化、安全性向上につながるとしたら、どうしてその方針を選ばないでいられるでしょうか?
 
 しかし、日本における保険医療にはルールがあります。保険での治療を行なう場合は、最初から最後まで決められた手順に従い、定められた範囲の材料を選択しなければなりません。材料としては歴史があり安全だということが医療常識としては知られているといっても、それを国が定めるルールブックにまだ書かれていない場合は本当は使ってはいけないというのが日本の決まりです。
 悪い材料ではないと知られていても、使う手順を変えるという場合、医療サイドは患者サイドにその目的意図ならびにリスクも説明し、相互にいわゆる自己責任のもとに治療をすすめています。これが自費の治療です。一般的な矯正治療はすべてこの自費の治療となっています。

 さて、私は10年以上前、勤務医の時期からもシミュレーション症例を学会報告してきています。症例報告にはいくつものパターンがあると思います。今の法令においてこのような治し方をして、こんな結果が出ていますよと言う一般的な見本としての報告もあります。私の場合、まだ保険には導入されていなくても、シミュレーションによって治療方針を立案し、実行するとこのようになりますよ、将来の医療の形の一つになる可能性がありますよと言う先端発表をしてきています。そのような発表を堂々と行なうには、やはりルールも守って治療を行なわなければなりませんので、私は今まで外科矯正の治療例に関しても、きちんと「他院であれば保険での治療も受けられること」を説明し、選択肢を明記した上で治療してきています。

 また、考え方として、保険導入をしていても、特別な症例に関してだけは自費で治療を行なうという可能性もあるにはあるのですが、「法律の解釈」という問題になってくるのですが、保険の医院であれば、保険で治療できる疾病に関しては保険診療を第一選択として施術しなければならないというようなプレッシャーもあります。そうなると、「一般矯正の患者さんでは当たり前に使われているのに、保険だからと言う理由で使用タイミングに制限がかかってしまう。ほんとうはこの治療法が一番良いと知っているのに、患者さんには使ってあげられない。」という心理的ジレンマに耐えて治療をしなければならなくなります。

 保険診療の委員会に所属するものと相談したこともありますが、やはり人の前に立って発表を続けるには、中途半端な姿勢では陰口をたたかれる可能性がありましたので、イデアでは保険申請を行なわないことで示しをつけてきました。
 しかし、「やっと時代がついてきた」という言い方になるでしょうか。学会関係者、諸先輩方の多大な尽力により保険導入に到達したことには感謝する次第です。
 
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 他、カスタムメイド矯正装置(仮称)に関する説明もありました。 これは大きな問題で、以前から感じていたことですが、やはり医療人全体としてモラルを持って治療技術を高めるべく、努力と強調が必要であるということを感じます。

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 午後は特別講演から。

 「iPS細胞技術による神経系の再生医学・疾患研究」と題して 慶応大学生理学教室の 岡野 栄之教授の講演でした。

 時代のトピックでもある話題、ノーベル賞の山中教授に限らず、多数の研究機関との共同研究をすすめられています。

 高校の生物の授業で、発生に関する実験結果に関し「なんで?どうして??」と思ったことを先生に聞いたが、納得のできる説明をもらえず「きみー。そんなに知りたいならあなたが大人になって研究者になったらいいんじゃないか。」とあしらわれたエピソードの紹介がありました。 私も、似たようなエピソードで矯正科に入っているので、勝手に共感していました。

 詳細は割愛しますが、感想をまず2点

1:「γ(がんま)セクレターゼ修飾薬」を早く飲みたいと思いました。手に入るものならば。

2:矯正治療も「先制医療」の一環であり、市場に知識を提供することこそ、本当に必要であろう

と感じました。

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その後、午後のセッション、座長は村松裕之先生でした。たぶん、私が日矯で発表をしているところで、声をかけていただいたことがきっかけでしたが、機会あるごとにお会いして症例の相談などもしていただいている関係です。

睡眠時無呼吸と顎矯正治療に関して、 咬合干渉時のf−MRIについて、 口許の動きをモーションキャプチャーしてみた、  ボーングラフトした症例の骨高さについて  といった演題

 パイロットスタディーに相当するものが多かったです。モーションキャプチャーに関しては、その計測機械が得意とする分析はなんだろうか、どんなふうに評価していくべきだろうかと言う方向がまだまだ定まっていない感じで、これからを強く応援したいところです。どうしても論文化を視野に入れると平均化、数値化、傾向の確立を基とし、「原因と結果」を一次元数値化や文字で表現したくなってしまう、あるいはそうしなければ論文としての体を為さないというのもあるのでしょうが、定規の当て方、仮説の立て方が本当に難しいだろうなあと思います。

 最後のセッションは須田直人先生が座長でした。須田先生は医科歯科大学の時には同じ第三研究室を利用させていただいていたことがあります。その後、明海大学の教授となられた先生です。先日の顎変形症学会の懇親会(ならびに二次会)でもご一緒させていただきました。こちらの大学でも様々な研究をしておられますが、その一つで形態学的にはCTの分析をすすめており、若い先生とはちょこちょこお話をさせていただいています。

 各種エッチング剤の影響深度について、 繊維芽細胞の変化に関係する物質の難しい話、 セファロ分析について という概要

 最後、閉会の辞は横浜で開業されている先輩の 横関雅彦先生でした。アンカースクリューのインストラクターもされているそうで、来週医科歯科の先生が数名見学に行くということを伝え聞きました。すばらしい!

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 その後、同期の先生と軽く夕飯を食べました。楽しい一日でしたが、やはり高湿度で疲れました。


 
posted by Orthodontist Hajime FURUKAWA at 09:58| Comment(2) | TrackBack(0) | 学会・展示会・講習会
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