イデ・アイデア雑記ブログ 
  記事の上部テキストです 丈夫じゃないけど、、

2014年11月23日

日矯2014 1日目 10月20日 その2

 日矯初日レポート その2です

急いで進めます

http://idea88.sblo.jp/article/105953031.html

 でレポートしてもらったように、まずは生涯研修セミナーで「人類学と矯正歯科」銘打ったセミナーを2時間拝聴しました。

 前半の解剖学の話は医科歯科であれば学生のときに講義で聞いている筈の内容。とはいっても、学生の頃から今と同じだけ治療に関してモチベーションがあるかというと、全員が同じではないでしょう。また、人の記憶と言うものも、その記憶に関連したことを読み出す必要性や頻度にあわせて、適宜Deleteされてしまう部分もあるかもしれませんので、大切な話は何度でも聞く意味があると思いました。

 後半の葛西先生の講演では、「百聞は一見にしかず」という言葉をまさに体現した動画再生が行われました。
 オーストラリア先住民ーアボリジニの人が肉を食べる姿を撮影したものでした。

 ハエがぶんぶん飛んでいる状況で、口許にもハエがとまります。目にもときどきハエがとまりますが、先住民はそんなことは全く気にするそぶりも無く、肉を歯で引き裂き、もぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐと リズミカルに咀嚼をしています。

 上下口唇が全く離れないことも無いのですが、音声が無い動画だったのですが、たぶん もっぐ もっぐもっぐもっぐもっぐ くっちゃ もっぐもっぐもっぐ くっちゃ もっぐもっぐもっぐ もっぐ
というぐらいのバランスじゃないかと感じました。大きな食塊を口腔内で移動させるには、一時的に口唇が離れたりするのは仕方ないのでしょう。

 また、肉をすべて食べ終わってから、次の肉をかみ始めるのではなく、連続して食べて、飲んでをしているようにも見えました。その点については特にコメントは無かったので確実ではありませんが、先住民の方にとって非常に大切な「食べる」という作業は「いかに効率よく、短時間に、咀嚼し完食するか」ということに重きがおかれているであろうと予測され、近代的な西洋風食事マナーとは少し異なるものでしょう。

 さらに見るべき点としては、顎の上下だけでなく左右の動きもしっかりあることでしょう。同じ動画を何度も再生してみることによって、そのつど注目点を変えていくことで細かな点まで見えてくるものでした。

 また、動画の表示だけでは判明しませんが、推し量るべき点としては 頬の筋や舌運動が 咀嚼に調和しているであろうということです。そのことまでを確認するほど繰り返しは見れませんでした、、、。
 
 *****************

 XPScan4532.JPG

 さて、続いては サテライトセミナーを更に2時間でした。

 同じ時間に2つのセミナーが行われていました。別室のセミナーは主に矯正用インプラントアンカーについてのセミナーで、とても親しくしてくださる先生が演者に含まれておりましたので興味はもちろんあったのですが、 この日は 「成長期の上顎前突の治療」 の方を拝聴させていただきました。

 XPScan4533.JPG

 東京歯科大学の 野嶋 邦彦先生の講演から始まりました。サービカルヘッドギアを用いたU級の矯正治療について。
 
 続いて北海道医療大学の 溝口 到先生 の講演。

XPScan4534.JPG

 素晴らしい。 うん すごく良い

 DSC05803.JPG

 スライドの背景の丘の風景が





 いや、実は話のテンポがとてもうまい。 最初のところでトピックをまず例示した後、今回のセミナー中で取り上げないトピックを削除してしまう説明からはじまって、その時点でかなり面白い状況でした!(後日、懇親会のときに直接先生にお話もさせていただいてきましたよ。念のためですが、悪くいってーるんじゃありません。私の尊敬している先生の一人ですよ)

 話の仕方がうまいだけでなく、もちろん内容もすばらしいものでした。「成長変化は<ある>のだが、それが直接的に治療効果が<ある>とは限らない、評価も難しい」成長変化の難しさについて説明をいただきました。
 
 近年、医療技術の確立を目指す為に「エビデンスに基づいた治療」という言葉が多く聞かれています。EBMってやつですね。
 もちろん、医療現場において勉強も何もしてこなかった先生が「僕はこう思ってるから、こんな治療しちゃうね♪ うまくいくかわからないけど」と 免許を持っているからといって適当な治療行為をしてしまっては問題になります。

 ですので、「こんな施術をしたら、こんな効果が得られたよ」という知見を基に施術を組み立てるべきだという、まさに正論です。

 しかーし、しかし、「基にする知見」とは、いったいなんでしょう。 人が言葉で書いた論文というものは、あくまで「一知見」でしかなく、「一真実」ではないのです。その点をちゃんと理解して、医療の発展に役立てなければならないのに、「論文で書いてあったから真実です」とか「セミナーで聞いてきたから正しい治療法です」というレベルの先生が増えてしまってはちょっと将来が困るのです。

 個々の論文に誤りがあるといっているのではありません。それぞれの論文で用いた「ある集団」に対して「ある仮説」を立てて「ある線引き」をしたところ「ある結果が得られた」という論拠自体には誤りは無いはずです。性善説になってしまいますが。。。  
 では、何が問題かというと、その論文に書かれている結果を「読み解く読解力」が不足しているということと、「個々の論文や自身の知見から、治療方針を立てる<<想像力不足>>」が難しいところだと思います。

 これは、教育の現場では常日頃悩むところだと思います。まじめで素直すぎる人は、新たな技術開発が出来ない。うそを吹き込まれても、鵜呑みにしてしまう。教えられたことしかできない、やらない。
  他方、突拍子も無いことを言い出す人は困り物だが、たまに大発明する人がいる。でも、間違えると大詐欺師になっちゃう。
 そんなことですよね。だから、いい加減な思い付きでの夢想力ではなく、知見とエビデンスに基づいた想像力、発展力が大切だよねぇ って 講演を聞きながら 悩みました。

*********

 おっと、いつもどおり独り言がすぎました。

 それから最後は
XPScan4535.JPG

昭和大学の矯正から 山口 徹太郎先生ですね。
 U級(いわゆる出っ歯の人)の治療は、早くはじめるべきか、あとでやればいいか 患者さんにも相談されることがあります。

 世界中の論文を検索し、一定のフィルターをかけて、間違いないであろう事を導き出したときに少なくとも

「出っ歯は 早く治さないと 前歯が折れちゃうことがあるよ」 ということは間違いないようです。

 それ以外の評価については、機械的に評価した場合には論拠不足となるということでした。

 ですが、だからといって早期からの治療に意味が無いということではありません。それはもちろん、全例を平均化したら、がんばった患者さんも、がんばれなかった患者さんもいるものですし、個性としての問題量だって多い方、少ない方がありますから、効果の評価は低くなるのがあまりにも当たり前です。

 論文で評価しやすいことは「数値化できる形状評価」であり、評価しにくいのは「個々の症例ごとに異なる機能的評価」でしょう。
 だからこそ、ちゃんと機能的評価をしていきましょうよ!!と 去年、おととしだったか、三浦不二夫先生が学会で発言してくださったことを思い出しました。

 論文には「患者さんの幸せ」を評価したものは一つもないんです。だって主観的だし、全員違うでしょう!でも、それが1番大切な目標です。この話を分かってくれる若い先生が増えることを願っています。いや、わかる頃には若くないのがあたりまえなのかな??

 ********

 このセミナーは翌日午前の臨床セミナーにも関連しており、開始は午前9時30予定。ということで、この日は8時過ぎに終わったのですが、まずは帰路につきました。

 途中まで一緒になるF先生と一緒に 「乗り換え具合で駅中とかでも食事するかも」、と、思っていたのですが、帰りの路線を行きと変えてしまったらちょうどよいお店も無く、帰りは電車の乗り継ぎがうまくいかず、新城に戻ったのは2時間半後でしたね。 とても疲れてしまった2014年の日矯1日目でした。
 
posted by Orthodontist Hajime FURUKAWA at 17:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 学会・展示会・講習会
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/105953856
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
記事の下部テキストです 日経平均株価は底値で、、、