「日本 ものづくり ワールド2015」として、設計、製造、機械要素技術ならびに医療機器かいはつ製造も同時に行われていました。
その中で、太めにとまったのが僕のお腹、、、じゃない 、ふと、目に留まったのがこれ
すごおおおい!
日本の矯正歯科界において、歯列模型の三次元スキャンを行う計測器として 大阪のUNISN社が20年以上昔に開発していた計測器ですよ!!!!
赤色レーザーを回転ミラーに当てて投射し、それを2台のCCDカメラで三次元測量して前後位置を計測。石膏模型は設置された台が前後にステップ移動することで0.2mm〜0.5mm刻みでデータを蓄積。
アンダーカットで計測不能領域がある場合(歯列模型はものすごく多いですよ)模型台を移動軸に対してモーターで回転させる機能と、水平面で90度回転させる機能を備えており、後にデータ統合を行って調整を行うことで過不足ない三次元データを得る
という機械ですが、いやあ、時代も時代。昔の設定ではデータの調整とか統合を半分以上というか、ほとんど手作業で行っていましたし、用いていたPCもKUBOTAさんなどの工業設計用のUNIXマシンでしたからね。5月以降のちょっと暑い日だと、すぐに熱暴走して作業が止まってしまうので、自腹で扇風機を買ってきて設置してなんとか作業を進めるようにしていましたが、1個の模型にやはり2−5時間はかかったかと思います。2000万円するパソコンが、今のスマホよりも処理能力が低いという時代の違いをどうやって乗り越えたらよいんでしょう。慣れていても、歯列の凸凹の程度でずいぶん試行錯誤が必要でした。
最近の計測器はとても小型化していますし、模型を動かす台の自由度も増えています。さらに、操作PCの性能が桁違いですので、力技でマスで重ね合わせ調整を行っても良い結果が得られておりますので、1つの模型に対して同程度のデータであれば数分で獲得できてしまいます。
で、そんな、はっきり言えば時代遅れな計測器がなぜ最先端機器の隣にあるのか、とても不思議にも思いますし、誇らしくも思えるほどでした。
伺いますと「躯体が工場から出てきた。もしかして、何かに使えるかもしれないから、持ってきてみた。何用の計測器として用途を決めているのではなく、調整は可能である」とのこと。
確かに、設計もシンプル、アルゴリズムもシンプルであればこそ、教育用の計測器として大変役に立つ可能性もあります。最新型の計測器をいきなり使ってしまうと、メーカーさんの言うことを鵜呑みにしすぎてしまって「どんな素材でも、正確に1回でデータが取れます」と思ってしまうことがあります。
昔の計測器を用いて、どんなときに、どうして誤差が出るのかを知っていて、さらに最近の計測機械の誤差補正方法を知っていれば、でーたの意味をより正確に理解できるでしょう。
と、すぽ根のように「苦労は大切だ」とまで言うつもりはありませんが、「基本を知らないではいけません」と、いつも思っています。矯正科だけでなく、保存、補綴でも用いていた研究者がいるはずですので、歯科研究者の中には、この写真で涙するものが、、、、んーーー 20人くらいなら、日本にいると思う。
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あまりにコアな話ですが、なにぶん、これを出発点として研究をしてきましたので、懐かしかった。
もう、研究発表なんてやめてしまっても、若い頭の良い人がいくらでも出てきて、時代を変えていってくれるはずだと、数年前から思っているんですが、実際の学会会場での発表内容をみたり、このように展示会で懐かしい計測器をみてしまうと「まだ、役割があるのかな」とも勘違いしてしまいますね。気をつけないとです。
さて、会場の風景ですが、この10年、3DCGで作られた映画は多数ありますね。その3Dデータを基に、3Dプリンターで実際に三次元化したものが展示されています。このブースはストラタシス社:Stratasys さんですが、 代理店ではアルテックさんも営業のご連絡を頂いております。
3Dプリンターも材料が豊富となり
アイデア次第でいろいろ作れますよ
今まで、色分けは石膏プリンターの方が優位性があったのですが、9色も準備できるようになると
これはなにかというと
カエル、亀、パンダが埋入されたレジンブロックです。
歯科用の根幹治療模型なんて、これで作ったら速いんじゃないの?? ニッシンさん、早く導入してよ。
こういった販促グッズをたくさん頂きます。パンフレットもたくさんです
こんなにたくさん、普通のかばんじゃ入りませんから、もらって帰れないよ、、、と言わせないために
かばんまでたくさんもらえるんですね。
でも、僕がほしくなったのは、腐食負ちがう 不織布のカバンではなく
こういった業務用の
オーダーケース類。学会会場に3Dモニターを運ぶのが大変で大変で。設置も一手間かかってしまうものでしたので、なんとか自立式でセッティングできる運搬ケースを作れないかなあと思考中です。
あと、3DCGと3Dプリンターの組み合わせで、半分オーダーメード的な商品の参考もあって
タカラトミーさんが販売する 全長90cmもあるフィギュア 値段21万円、、、
でも、映画で出てきたキャラクターが、映画の中で用いられてきたリアルデータを正確に反映し、作成されたとなるとその本物度はMAXでしょう。
CAD−CAMより金型も失敗が少なく作られるようになり、製造コストは全般下がってきたと思いますし、さらにマルチマテリアル対応の3Dプリンターであれば、そのまま商品化できる材料もありますので、こういった小ロットの商品やら、オーダーメード物は今後もっと増えるんでしょう。
パンフレットで今回1番のお気に入りはこちら
SF映画とか、攻殻機動隊に出てくるような気がしませんか?「アンドロイドは電気羊の夢をみるか」の世界では丁度こんな色合いがでいけていた気がします。
大型のドローンです。でも、設計を工夫していて8ローターなのにコンパクトと言うことが売りです。上下に2ローターを同軸設置することでコンパクトかつ故障時の冗長性を高めています。
まあ、そんなまじめなスペックよりも、みればわかるでしょう。
「飛びながら変形するんですよ」 それがなによりのトピック。分厚いパンフレットには、ローターガードがそのまま着陸足となることや、下部カメラガードになるとか、いろんなことが書いてありますけれども、まじめな話より何より、「変形ギミック」こそ神! です。
2015年の12月かな?スターウォーズが公開ってことで、1年前からFMラジオなどでは帯CM番組もやってますし、すごい勢いですね。あの第一作、今で言うエピソード4で登場した「Xウィング戦闘機」の羽が開く様子、あれにイメージがつながります。
ほんのちょっとのことだけど、それがすっごく心に残る。そんなドローンでした。
でも、かっこいいからって、安易に買って飛ばすことは出来ない風潮になってきましたね。
あ、今日も余計な話でおわっちゃったな。ま、仕方ない。
だって、今月暑い日が多いんですから。